結婚生活5。

金額が決まり結局実家は売ることとなった。

キルア『きちんとどれだけの金額になるか書面で確認したのだろうか』

嫁さん『してないと思う。言ったところで言う事聞かない人だから』

基本的に良くない。書面として残っていない以上、後からの確認が

出来ない。仮に金額をなんらかの理由で下げられてもこちらから

何も言えなくなるから・・・。

言った言わないになるとどうしてもこちらが不利になる・・・。

母親が多額の借金をしていたのは嫁さんからそれとなく聞いていた。

どうやら詳しく話しを聞いていくと女手一人で家を管理するのが大変

なのではなく、仕事が定年になった為、借金の返済に困ったのが

本当の理由らしい。

家一軒売るのだからそれで払いきってお釣りがくるだろうと

思っていた。

・・・。

考えが甘かった。

家を売った後、嫁さんに母親から連絡が入ったらしく家を売ったお金

だけでは借金を払いきれないらしい。

どんだけ???ぶっちゃけた話し、家は1000万近くで売れたはず。

俺みたいな一般庶民には考えられなかった。

家の支払自体は終わっている。その他の物の借金だ。

車だってよほどの高級車を買わない限りそんな金額にはならない。

【ブランド物】

嫁さんが言うにはネックレス・バッグ・財布等は全てブランド物

でないと気がすまない人らしい。

見ていても確かに持っているのは全てブランド物。

買っては飽きて人にあげたりしていたらしい。

とある老舗の部長さんだったから全盛期はそれでも暮らして

いけたのかもしれない。だが、人間年を重ねるごとに

頂く給料はこのご時勢下がっていく。ましてや定年で

嘱託となれば尚更の事。

そこまで考えていなかったらしい・・・。

先を全く見ていなかったのだ。

人間お金がからむとおかしくなる。

嫁さんはその借金の話しに悩みこんでしまった。

通常の思考でいられなくなる。相談には乗るものの

出る結果はうちらではどうにもならないし本人がなんとか

しなければならない現実。どうにもならないのであれば

自己破産してもらうしかない。うちらに責任は無いのだから。

母親はとりあえず安いアパートに入って生活することになった。

保証人は身内でないとダメという条件だった為、キルアがなる

ことになった。正直なりたくは無かったが・・・。

引越しは母親一人で引越し屋を頼んでやったらしい。

なぜそこでまたお金を掛けるのか(汗

引越しも終わりとりあえずは落ち着いたようにみえた・・・。

この後に書くことになる事件が起こるまでは・・・。

結婚生活4.

事件の日より少し遡る。

嫁さんの母親が家を売る決意をした。

『家を売ることにした』と話しを聞いたのは

ほぼ売ることが決定してから。

母親曰く、『昨年の秋くらいからうちを手放したいと

思っていた。女手一人だと二階建て一軒家は広すぎるし

普段は仕事をしているから管理しきれない』とのこと。

気持ちはわかるが嫁さんにとっても自分の家。そんな簡単に

手放すことを決定されても面白いわけがない。

俺も嫁さんもこのご時勢、『売る』より『貸す』ほうが

後々助かるという考えで一致したのだが時既に遅し。

以前の紹介で嫁さんと母親の言うことが違うのは書いたと思う。

半ば売る方向で話しが進んでいるのかと思いきや俺が話すと

『いい方法があるのであればその方法にしてもいい』と。

『直接話して色々相談したい』という話になり嫁さんの

実家のある町へ走った。車で約3時間半のところ。

晩ご飯を食べながらキルア。にとって重たい話しが始まる。

『どうしたらいいのかな?』母親からの言葉に至って平凡な

答えを返す。

『女手一人で家を管理するのはほんと大変だと思う。母さんが

そう決めたのであれば俺は止めはしない。

ただ、きちんとした不動産屋さんを通して手順を踏んで売らないと

大変なことになるし、きちんとした説明を受けた上で印鑑を

押すようにしないと。解らないことがあったら

電話してくれれば調べて答えるから』というようなことを

答えたような気がする。母親が頼んだのは、昔実家を建てる時に

お世話になったというその当時はとある会社の部長さん。

今は小さな不動産屋さんの経営者。

話を聞くとその不動産屋さんは新規事業に一度失敗しているらしく

俺はイマイチ信用出来なかった。嫁さんも同じ意見。

『ほんとキルア。は建築関係とか詳しく調べられるから

わからないことがあったらいつでも電話するんだよ』と嫁さん。

と、その後、『ほんとで言ったら、売るより貸すようにして欲しい。

後々、母さんが働けない時にでも少なからず収入が

入ってくるんだから。どうしてもっとこんな話が進む前に話して

くれなかったの?そしたら色々と相談して

決めてこれただろうに・・・。』と嫁さん。本音だろう。俺もそう思う。

『家を売る』という話しにしては決まるのが早すぎる。

ましてや嫁さんから聞いた話だと『家』の持ち主は元々婆ちゃんに

なっていたはず。その話しの前に、入院している婆ちゃんと家を

売る件について少し話してきた。

『私はもう家に戻ることが限りなく無理に近い。色々(母親が)

迷惑をかけるけどよろしくお願いします』と婆ちゃん。

家を売る件について詳しい話は知らないようだ。

この時点で変な気分になる・・・。

<どうして自分の母親に実家を売ることについてきちんと

話をしないのか?>

『聞きにくいんだけど、家の権利書って実家にあるの?』と俺。

『入院する時にもう戻れないかもしれないと思ったから母親に

渡してきてあるの』と婆ちゃん。

ということは【権利】までは母親に渡していない。

勝手に【権利】を移したことになる・・・。とんでもない・・・。

今更の話しなので特に突っ込んで聞く気にもならないが。

『わかったよ。色々母さんと話してうまくいくように

ことを進めてみるからね』と俺。

『よろしくお願いします』と婆ちゃん。辛いだろうに・・・。

結局、家を売る方向で特に連絡も無く話しは進んだ。

この後、また問題が起きるのだが・・・。

結婚生活3。

異変が起きたのは12月。

仕事が一段落して帰ってきてからだった。

体調はそこそこ良いみたいだが携帯をいじる時間が長くなった。

原因はもちろん俺。

『帰ってきては仕事の話ばかり。かといって私の話しをすれば

軽い返事しか返ってこない』とのこと。

思い返せば確かにその通りだった。

後悔の連続だった。

仕事でもまだまだ未熟な俺は年上の嫁さんに甘えすぎていたのかも

しれない。

年上の嫁さんもまた子供の部分があったのもある。

なんとも言えない複雑な気持ちのまま大きな仕事が終わった。

嫁さんが携帯をいじる時間と夜中に出かける機会が増える。

本人曰く、俺への愛情が薄れたらしい・・・。

それもまた仕方ないと思った。少しの罪償いと思い、

自分はうちにいて嫁さんが気晴らしに友達と遊ぶ時間が

出来たのならと思っていた。

性格上、浮気はしないと思っているので友達と遊んで

ストレス発散になるのであればと思っていた。

この後に起きる事件までは・・・。

結婚生活2。

色々な細かいことがありながらも結婚生活1年目は終わる。

結婚生活2年目。タイミングの悪いことに自分の仕事が忙しくなる。

約1年の出張を命じられる。

嫁さんはそれを聞いてから体調を崩した。

旦那が長期に渡って側にいない不安・寂しさ・心配・・・。

『1週間に1〜2回は帰ってくるから』気休めにしかならないかも

しれないが掛けた言葉。

毎日体調が悪く、動ける時間が減った。

動けない自分への憤りでますますイライラし始める。

『ちゃんと良くなるよ。今が一番悪い時でこれから良くなっていくよ』

薬のおかげかイライラは落ち着くようになったようにみえた。

物にあたったりとかいう行動は減ってきたような気がしたので

少し安心はしていた。

出張中、自分にとって初めての大きな仕事であった為

こともあろうに気持ちにゆとりが無くなった。

帰宅しても心身ともに疲れ果てていて嫌々感が顔に出てしまった。

最低である。

体調を崩している嫁さんがいるにもかかわらず自分の体調に

重点をおいてしまった・・・ほんと最低だ。

困っている・疲れている顔をしてれば嫁さんだって

何かと言い辛くなる・・・そんなことにも気付けなかった

自分が悔しい・・・。

俺以上に辛かっただろうに、寂しかっただろうに・・・。

それに気付いたのは嫁さんに異変が起きてからだった。

結婚生活。

大波乱の結婚式も大波乱のまま終わり、

結婚生活が始まる。

お互いを尊重しお互いを助け合う。

お互い笑い話をしお互い愚痴を言い合える。

そんな生活を望んでいた。

結婚3日目。1つ目の事件が起きる。

ペットが言うことを聞かないのに腹を立て、

枕や本などを投げつけた。

あわてて止める俺。

ペットが言うことを聞かないのはどんなペットだって

よくある話し。それに歯止めがきかないようだ。

『やめな。そこまでしなくてもいいから』と声を掛けると

顔つきがいつもと違うのがわかる。

俺に対しても『近づかないで』という言葉を発する。

[これが鬱病というものなのか] 初めての実感。

何日か後、何が原因だったかは忘れたが怒りに任せ

グラス等を投げつけて割った。

『○○○!!!ダメだよ!!!』と言うと

同じく『それ以上近づかないで』といつもと違う顔つきで言われる。

正直、不安と恐怖が脳裏を横切った。

それでも結婚した以上、嫁さんをずっと見守る責任が俺にはある。

どんなことがあっても生涯を共にするものだと。

何時間かして嫁さんからメールがくる。

『グラス割ったらすっきりした。心配かけてごめんね』と。

イライラを物にぶつける時点で通常の感覚ではないと思う。

でも落ち着いたのならと思い、『落ち着いて良かった。

あまり気にするんじゃないよ』と返事をする。

その後は比較的落ち着いて生活を送る。

印象的だったせいか1年目の事件で覚えているのは

この2つ。

何回か『あれ!?』ってことはあったが結婚生活1年目は

公私共に順調な生活を送ることが出来、このままの

生活が続けばいいなぁと願っていたのだが・・・。

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